毒入りマーチ

まばたきの一瞬で あの人を消したいな

「永遠」じゃない彼らに会いに行くことについて

あれからいろんなことを考えたり考えなかったりして、気づけば関ジャニ∞は6人になっていた。今日、わたしは彼らに会いに行く。

 

 

 

わたしが関ジャニ∞を好きだと自覚したのは去年の夏が始まる頃だった。自分のスマホを辿ってみると、一番最初に画像を保存したのは7月4日でTOGAKI HOUSE初回の大倉くん(この時の大倉くんは本当に最高にめちゃくちゃに可愛い)、ツイッターのアカウントを作ったのは8月20日、ファンクラブに入会したのは9月1日らしい。

元来オタク気質なわたしはとりあえずアルバムをまとめてレンタルして、ひたすら動画や画像を漁りまくって、プロフィールやエピソードを調べ上げた。

 

そもそも何がきっかけでそうなるに至ったのか。この動画が、この演奏が、というのを覚えていれば良かったのだけれど、残念ながら具体的にこれだと言えるものは思い浮かばない。

おそらく3年付き合った彼氏と別れて行き場のなくなった感情をぶつける存在が必要で、偶然ツイッターでバズっていた彼らの動画か何かがきっかけだったのではないかと思う。その直前にメトロックに出演していたのも大きかったはずだ。好きになろうとしていたその頃にSONGSが放送されたのも運が良かった。そしてわたしは遠い昔に初めて見た時から、大倉くんの顔が好きだった。

 

 

そんなわけで担当は迷うことなくあっさりと大倉くんに落ち着いた訳だけれど、わたしが好きになったのは7人で騒いで笑って周りを巻き込みながら前に向かって突き進む彼らだったから、ほとんど平等に全員への好きを膨らませていったように思う。大倉くんに対する贔屓があったのは間違いないです、なんせ人生で最も顔がタイプなので。

本当に楽しかった。キラキラ輝く彼らを応援するのが幸せだった。最高で最強なのだと本気で思った。「永遠」を信じた。

 

しかし「変化」は突然訪れた。

 

 

 

 

 

あれから3か月。

 

あっという間だった。

考えても仕方ないと思ったから、残されたすべての時間をただ大切に受け止めてきたつもりだ。笑っている彼らを見ながら泣いたり、大好きな歌を聴きながら苦しい気持ちを抱いたりすることはあったけれど、目をそらしたりはしなかった。それでもやっぱり実感はわかないままだった。

 

すばるくんの、7人の関ジャニ∞の、最後のテレビ出演ラッシュは本当に素晴らしいものだった。彼らが積み上げてきたものが形になって、誰の目にも明らかに輝いていて、この時間が永遠に続けば良いのになんて願ったりもした。そんなもの存在しないと突き付けられたばかりなのにね。

否応無しに最後は勝手にやってきて、すばるくんは大きな瞳いっぱいに涙を溜めて、でも決してその涙は流れず、「eighter」と叫んで、去って行った。

 

 

敢えて言おう。すばるくんのグループを離れるという決断は、メンバー、ファン、そして彼自身、どの立場から見ても酷なものだった。目に涙を溜めながら「6人の関ジャニ∞をお願いします」と繰り返す彼をみるたびにその思いは強まった。正直、今でも思う。

それでも彼は、決断したのだ。

 

 

 

わたしは変わらないものが好きで、グループは1人も欠けないで欲しいし、むやみに新しいことを求めないで欲しい。わたしが好きになった状態の延長線上で輝き続けて欲しい。

変わったら好きではなくなってしまうかもしれない。惰性で好きでいようとしてもそんな気持ちにはすぐに限界がくる。変わったことを受け入れられない自分を、きっとわたしは許せない。

 

だから、いつでもわたしが好きになるのは良い意味で変わらなさそうな人たちで、自己防衛のために自分の中に見え隠れする好きの芽を何度も摘み取ってきた。

 

 

ジャニーズは往々にして「変化」していくものだ。しかもジャニーズにおけるそれが、おおよそネガティブな意味を持つものだという認識は間違っていないと思う。だから近付かないように気をつけていたつもりだった。

 

関ジャニ∞だって、もとは8人だった。わかっている。

でも7人の彼らはあまりにも強く綺麗で、わたしは愚かにも彼らの中に「永遠」を感じてしまったのだ。

 

 

 

関ジャニ∞は、すばるくんがいなくなって6人になった。きっと6人だからできる新しいことをしようとするのだろう。

 

好きだなぁ、と、思う。

 

永遠じゃなくても、好きだ。

 

だからわたしは、横山さんの赤く腫れた目を、村上くんの強張った表情を、丸ちゃんの切ない笑顔を、安田くんの決意を、亮ちゃんの流した涙を、大倉くんの震えていた声を、忘れない。彼らがどんな道を選んでも、その先でどんな風に過去を振り返っても、わたしは今の彼らを絶対に忘れない。

 

 

 

今日、わたしは6人になった関ジャニ∞に会いに行く。

 

わたしが関ジャニ∞に会いに行くのはこれが初めてで、まさか7人じゃなくなっているなんて、こんなに複雑な気持ちを抱えてのことになるなんて、あの会見の日までは1ミリも想像していなかった。

そもそも1年前のわたしはすばるくんがいなくなることも、そのせいでわたしがあんなに泣くことも、こんなに思い悩んで勝手に苦しくなることも、なんにも知らなかった。2年前のわたしは自分がまさか関ジャニ∞にハマってファンクラブに入って、おまけにメンバーが減ってもどうしても抜け出せずに好きでいるだなんて、予想だにしなかっただろう。

 

その繰り返しだ、これからも。来年のわたしのことは、今のわたしにはまるで想像もつかない。いや、今日の夜のわたしのことすらも。それが良い。

 

 

 

今日、わたしは大好きな人たちに会いに行く。